「オ−ストラリア人気質の詳細」(3)

 

 奥さんと子どもを従えて店員に抗議している“主夫”の手には、決まってそれぞれの金額を記入した買い物のリストが握られている。
「レジに表示される数字よりも、自分の計算の方が正しい」というのだろう。
 あらかじめ、買い物のメモを作ってス−パ−に来る客が多いのは、「衝動買いを防ぐ、あるいは買い物忘れをしないため」と思っていたのだが、そうでもないらしい。商品を購入するたびに、その金額を書き込んで計算している姿には、頭の下がる? 思いがした。
 このほか、買い物に関してめんくらったのは、“過少包装”のことだ。
 日本なら何重にも包装するところを、この国ではそんな「無駄?」はしない。
 事実、一流のデパ−トで高価なセ−タ−を買ったときも、昔の砂糖袋のようなペナペナな紙袋に入れてセロ・テ−プで封をし、「サンキュ−」と言って商品を渡してくれた・・・。