「AUSTRALIA」(35)

 

 コアラが水を飲まないのは、必要な水分を、ユーカリの葉に付く露から確保しているからだ。
 全体に毛深く、黒い大きな鼻と茶色の目を持っているかわいらしいコアラは、昼の間はユーカリの木の上で居眠りしていることが多い。
 夜になると、木から下りて別の木に移るのだが、これは、「一本の木の葉を食べ尽くしてしまったこと」を意味する。
 それにしても、あの鈍重な体で、木から木へと飛び移ることもあるいうから、驚いてしまう。
 かつては、ぬいぐるみのようなその毛皮が「高価で取り引き」されたため、ある州では、1年に50万匹も殺されたという。
(「コアラは神経質な動物で、その飼育は大変だ。その割には、なかなかなついてくれないので、かわいいと思ったことはない」と発言して、クビになった飼育員(係)がいた・・・)。