● 作家の描いた「特殊潜航艇」(3)


 そこには、戦争を体験した者にしかわからない「事実」が、詳細に、しかも、懇切・ていねいに書かれており、「小説」というよりも、「ノン・フィクション」の世界だった・・・。
 ここでは、「本文」ではなく、「豊田穣さん自身を語る部分」だけを引用させていただく。
 
 シドニーへ「慰霊の旅」に出た豊田穣さんは、日本総領事館の田中領事に案内役をお願いする。
 豊田穣さんは、そのときの様子を次のように書いておられる・・・。