テレビ・ワ−ク(4)

 

 ウ゛ィクトリア州には12のフットボ−ル・チ−ムがあり、リ−グ戦のあと、上位の5チ−ムの間で年間試合(アニュアル・コンペティション)が行われ、優勝チ−ムには、銀杯とペナント、賞金が授与される。
 ちょっと意外なのは、完全なプロの選手が少ないことだ。ほとんどの選手は別に職業を持っていて、シ−ズンになるとフットボ−ル選手に“早変わり”する。
 人気選手は、日本の場合と同じで、テレビやラジオのコマ−シャルにひっぱり出される。少し違うのは、新聞のスポ−ツ欄に署名入りの記事も書くことだ。
 ウ゛ィクトリア州に限って言えば、フットボ−ルは最も人気の高いスポ−ツだ。
 休日など、あちこちの公園で、ひいきチ−ムのユニフォ−ム姿の少年たちが、楕円形のボ−ルを蹴っている光景に出合う。
 ある日、こんなことがあった。すれ違った見知らぬ人から、「私たちのチ−ムを応援してくれてありがとう!」と、握手を求められたのだ。たまたま私の着ていたジャンパ−が、その人のひいきチ−ムのものと同じだったらしい・・・。