アボリジニ−(11)

 

 サンツ師の書いたものを、さらに引用する。
「カランバラでの生活は、“牧歌的でのんびり”としたものかもしれない。
 だが、彼らは決して怠けたり、漫然と生きたりしてはいない。
 働いていないのは、ごく限られた人数のお年寄りだけだ。
 カランバラの若者たちのすべてが『生産的な仕事に従事している』と言うと、少しオーバ−かもしれないが、彼らのほとんどは、『はっきりとした目的意識を持って仕事をしている』と、断言できる。
 現在、40人ほどの子どもが通学しているが、14歳になれば、素質のある男の子は、機械工や溶接工、電気工、またはトラックやトラクターの運転手としての基礎訓練を受けられるようになる」。