アボリジニ−(13)

 

 引き続き、サンツ師の「記述」を紹介する。
「第2次世界大戦中、日本の爆撃機隊がこの地域を攻撃したため、ほとんどすべての建物が焼き払われ、当時の修道院院長だったトーマス・ギル師が死亡した。
 ギル師は、原住民の女性一人と子ども二人をかばうように覆いかぶさって、小さな壕の中で亡くなっていた」。
 ところで、このカランバラも、白人社会の文明から“隔絶された状態”を保てなくなってきたようだ。
 すぐ近くで、これまでになかったほどの大規模なボーキサイトの鉱床が発見され、貴重な鉱物資源も見つかっている。
 また、家畜を輸送するための“新しい道路”も、建設された・・・。