「あまりにも違うこと」がたくさんあり過ぎた。
そこで、私は、胸のポケットにいつも紙を用意して、感心したことや奇妙に感じたこと、戸惑ったことなどをそのつどメモしておいた・・・。
メルボルンを去る日が近づいて、メモはかなりの量となり、ノートに整理するうちに、それらは紙の上で躍動し始めた。
日本とオーストラリアの関係は、最近とみに親密になったと言われるが、人々の心の触れ合いに関しては、「まだまだ不十分」だろう。
オーストラリアについて書かれた本も何冊かあるが、そのほとんどは旅行者の手によるもので、そこには、「オーストラリアの素顔」がなかなか出てこない。