「オーストラリアを知らせる勝手連」(12)

 

 たまたま予定がなかったので、二つ返事で引き受けたのだが、
「私が滞在していたのは、オーストリアではなく、オーストラリアだったんですよ」と、基本的な間違いに立腹? して、語気鋭く言ってしまった。
 すると、この先生は、
「じゃあ、ヨーロッパの方ですね?」。
「いいえ、違います。地球の反対側にある南半球の方です」。
 この先生が、「地理の担任でなかったこと」を祈るのみ・・・。
 聞くところによると、オーストラリアへの転勤を命じられたある新聞記者の奥さんが、
「向こうに行ったら、いい音楽が聴けるから楽しみだわ」と、言ったとか・・・。