「オーストラリアを知らせる勝手連」(11)

 

「私の学校の創立記念日に、ぜひ特別講演をお願いしたい」と言うのだ。
 東京で何度か講演を頼まれていたので、戸惑いはなかったが、この教師の電話の内容には、いささかがっかりさせられた。
 いや、ある意味では「ショック」でもあった。
「長い間、オーストリアの方へ行っておられたとのこと。
 あなたの本を読んだ先生から、創立記念日に講演をお願いしたら、という提案がありましてね。検討した結果、お願いすることになったのですよ。
 なんとかご都合をつけてください」
というのだ・・・。