● 作家の描いた「特殊潜航艇」(82)

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「特殊潜航艇は、日本海軍が編み出した独特の攻撃法である。
 一般には真珠湾シドニーマダガスカルが有名であるが、実際には、特潜関係の戦死者は、三百四十名にのぼっている。(中略)
 開戦当初特潜攻撃の計画を聞いた山本五十六は、生還の方策のつかない攻撃はいかん、といって収容の手段を研究させた後許可を出したといわれる。
 しかし、戦局の激化に伴って人間魚雷回天のような体当たり専門の兵器を採用せねばならなくなった。」