●「続・知らざる日豪関係」(246)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「『それはわかる、たしかにそうだろう。
 しかし日本人として恥しい真似だけはしないほうがいいと思う。
 台所のまわりをうろついたり、残飯をあさったり、人の食事に手を出すようなことを、陸軍の連中はみっともないとは思わないのか』
『たしかに君のいうとおりだ。
 恥ずべき行動をとった者もいる。
 しかしいまのかれらは回復期にあるのだ、食っても食っても足りないほどなのだ。
 理解してやってくれ、衣食足りて礼を知るということもある、いずれかれらも気がつくだろう』」