●「続・知られざる日豪関係」(436)

 〜 カウラ事件とは? 〜


 オーストラリア政府の反応
 オーストラリア政府は、カウラ事件を極秘情報として公にはしなかった。
 事件当時は戦時中であり、日本政府に日本兵捕虜の多数の死を知られた場合、日本によるオーストラリア兵捕虜への危険の可能性を考慮した結果である。


 日本政府の反応
 日本政府は、カウラ事件が起きた事を確認していたが、政府は日本兵捕虜の存在自体を否定しており、戦時中に発表する事は無かった。


 〜現在
 以来、毎年カウラでは慰霊祭が行われている。
 戦後60周年を経た今日、カウラ事件をきっかけにした日本とオーストラリアの友好的な関係が築かれており、2004年8月にはカウラ事件60周年式典が行われている。
• Japanese and Australian War Cemeteries, 日本人・オーストラリア人戦争慰霊墓地:カウラ事件、ダーウィンでの戦没者墓地。
 • オーストラリア人・日本人墓地が整えられている。
 • 日本人墓地には、夫々に名前が彫られた個別の墓石が整えられている
 • 日本庭園:カウラ捕虜脱走事件への追悼の意を込めて造園された(Bellevue Hill)
 

 2006年11月、聖路加国際病院名誉院長などを務める 日野原重明が訪れる