●「続・知られざる日豪関係」(493)
「わたしと映画・南十字星」(43)
「オーストラリアの特攻隊」の続き
訓練課目は偵察のしかた、體力の養成、敵軍の識別、日本語などで、柔道も習つたという。
訓練方法は昔の伊賀者の修業を思わせる嚴しいものだつたらしい。
約半歳の訓練を經て、隊員は部隊に配属され特殊任務についている。
マライに来た任務は、偵察と、シンガポール港内の艦船爆破であった。
このために一行はマライ語と日本語まで習った。
とくに選抜された二十三名が、一カ月間きびしい訓練をうけた。
土人に變装して日本海軍の警戒地域を通る必要から、體格の小柄なものばかりが選抜されたという。
いよいよ出發することになって、彼らは家族に通信することも禁ぜられた。