「わたしと映画・南十字星」(52)
「オーストラリアの特攻隊」の続き
船内の金貨は各人平等に分配して肌身につける。
三時間以内に出来るだけ港口から遠ざかる。
ようやく吹き出した風を利用して、彼らは港外をはなれ、帆船を爆破した。
巡警の聞いた爆發音はこれである。
そして思い思いに逃走をはじめた。
はじめは連絡をとってボートを漕いでいたが、そのうちはなればなれになった。
しかし豫期した日本軍の追手はなかなか来なかったので、やがて全員無事マポール島にたどりつくことが出来た。
そして潜水艦と連絡する二日前に日本軍の攻撃をうけたわけである。