オ−ストラリア語(1) 

「ワン、トゥ−、スリ−、フォ−、ファイブ、スィックス、セブン、“アイト”・・・」。
 ベッドから離れられずにニ番寝を楽しんでいた私は、ここで飛び起きた。
 傍らで数を数えていた息子は、そんな父親を見て驚いた様子だ。
「アイトとは、どうしてなんだ?学校で、アイトと教わっているのか?アイトじゃなくて、エイトだって言っただろう・・・」
 それまで眠っていると思っていた父親が、急に起き上がるなり「エイトと言え!」と言うので、一瞬目を白黒させた息子が言い返した。
「学校の先生は“エイト”って教えるんだけど、みんなは“アイト”って言うんだよう!」
 息子は小学校に入る一年前、日本で言えば幼稚園の年長組に当たる「プリ・スク−ル」に入ってまだ日が浅い。教わったばかりの数の数え方を、懸命に復習していたのだ。