オ−ストラリア語(2) 

 私の高校時代の恩師で、T女子大のS教授は、「オ−ストラリア英語にほんろうされている」という私の便りに、次のように答えてくださった。
「オ−ストラリア英語は、まず“英語ではない”と考えること。そうすれば、新しく学ぶ言語にしては、英語とかなり共通部分があると思えるはずです」。
「なるほどなあ」と感心し、気分が楽になった。
 以後、私は「オ−スとラリア英語」と言わずに、「オ−ストラリア語」と呼ぶことにした。
 ただ、大学を卒業したインテリ層は、オ−ストラリア語ではなく「正統なキングズ(クイ−ンズ?)・イングリッシュ」を話す。また、オ−ストラリアを離れて外国に住んでいるオ−ストラリア人も、きちんとした英語を話す人の方が多い。だが、帰国するとたちまち元のオ−ストラリア語に戻ってしまうという。
 こう考えると、一種の「仲間言葉」なのだろうか。このあたり、日本の方言に似ている?お盆などでふるさとに帰った人々が、それまで話していた“共通語”から、「ふるさとのなまり懐かし?」土地言葉になってしまうという点で・・・。
 やはり、一種の「仲間言葉」と考えていいのかもしれない・・・。