オ−ストラリア語(9) 

 国営放送局のABCは、ある日「オ−ストラリア人は、イギリス人からしばしば『英語がうまく話せない国民だ』と言われている。だが、オ−ストラリア人自身は決してそうは思っていないから困る」と、オ−ストラリア・ユネスコ教育委員会の調査報告の内容を伝えた。
 著名な学者や教育者がメンバ−となっているこの委員会は、学校での英語教育についても次のように非難している。
「オ−ストラリアの学校に一日も欠かさず出席している生徒でさえも、現在の英語教育のカリキュラムや方法では、将来自分自身を表現する能力が確実に身につくとは限らない」。
 委員会は、さらに「大多数のオ−ストラリア人の英語の力は、どちらかと言えば“貧弱”である。高等教育を受けた人々は、『自分たちは例外だ』と思っているが、話し言葉に関する限り、一般に彼らの発音の音節ははっきりしない」。
「オ−ストラリア語」の問題は、実はオ−ストラリアの人々にとっても、いずれは解決しなければならない大きな課題のようだ。
(注) オ−ストラリア語(AUSSIE ENGLISH)の辞書として知られているものに、The Macquarie DICTIONARYがあります。