“湯水のごとく”使わない(5)

  

 私の息子の通う小学校では、昼食前に手を洗う習慣になっている。そのときは、先生が付きっきりで「水を無駄にしないよう」注意するそうだ。いい加減な水の使い方をする子がいようものなら、たちまちカミナリが落ちるという。
 こんなとき、一番迷惑をかけるのは、実は私たち日本人ではなかろうか?
 もともと、日本では、「水は天からのもらい物」で「湯水のごとく使える」意識が強い。 水不足に悩む国の人々からみれば、私たちの水の使い方はずいぶんぜいたくに映るはずだ。日本人の風呂好き。ごく当たり前のように、皿や茶わんを洗剤で洗ったあと、何度もお湯や水ですすぐ・・・。
 こう気づいたところで、一朝一夕に改めるわけにはいかない。一度身についた習慣を変えるのはなかなか難しい。だから、「給水制限中」でも、つい、うっかり・・・。
 一方、この国では、水に恵まれないヨ−ロッパの風習を受け継いでいるようだ。 
 
 (注) 思い出したこと
 今夜は「クリスマス・イブ」。オ−ストラリアでは、靴下ではなく、ピロ−・ケ−ス(枕カバ−)をぶら下げて「サンタさんからのプレゼント」を待つ子が多い。真夏なのに、彼らは、「サンタは、トナカイの引くソリに乗って雪の中をやってくる」と信じている。
 プレゼントの中身は、「おもちゃとスイ−ト」。明日のクリスマスは、「敬けんなお祈りをささげ、家族が集う」という点で、日本のお正月に相当する?
 デパ−トのショ−・ウインド−には、サンタクロ−スを描いた「冬景色」が展示されるが、サンタの衣装を着て汗だくになる「宣伝マン」は、お気の毒? かわいそう?