子どもの生活時間(4) 

  

 そんな夜でも、子どもたちは、いつものようにきちんと午後8時には就寝しなければならない。だから、子どもたちにとっては、「受難の一夜」となる。
 パ−ティ−の主であるジョ−ジの長男・ジェレミイの場合も、正にそうだった。不幸なことに、彼の寝室は、客の集まる応接間と廊下を隔てたすぐ隣にある。
 酔っぱらった紳士、淑女のすさまじい話し声と笑い声の中で、私は7歳になるジェレミイのことが気になっていた。
 そこで、母親のシウ゛ィルの手があくのを待って、尋ねてみた。
「シウ゛ィル! ジェレミイが眠るには、少しうるさ過ぎるのでは?」
「大丈夫、平気よ。ちょっと、彼の部屋をのぞいてみる?」
 シウ゛ィルは、長男の部屋に案内してくれた。 
 ジェレミイは、応接間の喧騒など一切耳に入らないかのように、ぐっすりと眠っていた。