人間教育(7) 

  

 とにかく、地域ぐるみで、いや国を挙げて、みんなが、次の世代を担う子どもたちのために、生きて行く上で必要なこと、大切なこと、守るべきことを機会あるごとに教えている。
 そうは言っても、成人して一たび大人の仲間入りをしてしまったら、人間教育をしてくれる人など誰もいない。
 21歳の誕生日が過ぎて成人になった瞬間から、自分の行動に関しては、一切自分で責任を持たなければならない。
 成人してから社会のル−ルを破るようなことをしたら、責められるのはあくまでも、当の本人なのだ(当世流に言うと、自己責任?)。
 だから、親友は、日本でのある出来事について「どうしても理解できない」という。
 イスラエルの空港で,複数の日本人青年が自動小銃を乱射する事件があったが、このうちの一人の父親が「子どもの責任を取って職を辞めるというのが分からない」と言うのだ。