「夫婦げんかの結末」の続き

 

 子どもたちが成長して新しい所帯を持ち家を離れると、老夫婦にとって、郊外の家は広過ぎる上、経済的にも無駄が多くなる。そこで、今度は中心街に近いところにフラットを見つけて、移り住むのだ。
 日本のように、一度家を建てたら、一生そこに住み着くことなどあまりない。
 そのせいか、引っ越しは日常よく目にする光景だ。
 こんなときにも、「オ−ストラリアらしさ」が発揮される。友人、あるいは知人たちが自分の車を持ち寄り、家具などを分担して運んでやるのだ。
 乗用車では無理な大型の家具などは、時間単位でトラック(タクシ−・トラックと呼んでいる)を借りて、それに積み込んで運搬する。
 業者に頼めばべらぼうに高くつくのと引っ越す回数が多いだけに、これもある種の「生活の知恵」なのだろう・・・。