「オ−ストラリア人気質の詳細」(6)

 

 前にも触れたように、“過少包装”が行き届いているので、当然「家庭ごみ」も少ない。
 その上、ティッシュ・ペーパーの空き箱や紙タオルのしんなどは、工作時間の材料として小学校で使われる。
 使い捨てのガス・ライタ−が普及している日本人には想像もできないことだが、この国でガス・ライタ−を持っている人は、数えるほどしかいない。
 たばこに火をつけるときは、脇の下に抱えたマッチ箱からマッチ棒を取り出して、シュッ−とやる。戦時中? 日本で使われていたあの懐かしい大型の「マッチ箱」だ。
 レストランやホテルなどの名前の入ったスマートなものを見かけるのは困難だ。
 それどころか、この国でマッチを無料でくれるお店など、まずない。2年余りの滞在中にマッチをもらったのは、たった一度だけ。シドニ−で宿泊したホテルでだった。