牧場巡りツア−(17)

 

 トムが、“ダウン”したので、結果的に“右隣の美女”とおしゃべりを楽しむことになる。
「幸せいっぱい」の夜だった。すべては、「シナリオ通り」に進行していた。
 トムは、パ−ティ−が終わるまで、一度も目を覚ますことはなかった。
 彼が比較的小柄だったことも、私には幸いした。“睡眠中”のトムを抱きかかえるようにして、パ−ティ−会場からバスの椅子席まで運んだのだが・・・。
 トムは、一度「トロン」とした目を開けたものの、崩れ落ちるようにシ−トに眠り込んでしまった。
 バスは、深夜のハイウエ−を快調に飛ばしている。明かりがほとんど見えないのは、無人のブッシュ地帯を走っているせいだろう・・・。