アボリジニ−(8)

 

 原住民で初めての政府高官であるパーキンス氏は、
アルコール中毒者は、白人社会の方がはるかに多い。原住民が酒におぼれるのは、社会的に疎外され、住居などの福祉施設が十分でないからだ」と、政府の対策の遅れを指摘し、厳しく非難した。
 続いて、野党の自由・地方両党に対しても、「人種差別主義者」と批判したため、パーキンス氏は、無期限の停職処分を受けることになる。
 その翌日、これに怒った原住民の一人が、ピストル片手に原住民担当省に押し入り、役人4人を人質にして、パーキンス氏の処分撤回を求める事件が起きた。
 結局、この原住民は、パーキンス氏に説得されて人質を解放したため、大事には至らなかったのだが・・・。