対日本観(1)

 

(誤解のないよう改めて書きますが、これは「1970年当初」の体験です)。
 ひところ、“アメリカがくしゃみをすると、日本が熱を出し、オーストラリアが風邪をひいて病気になる”と言われていた。
 だが、1972年12月下旬、オーストラリアに労働党政権が誕生してから、オーストラリアとアメリカとの関係は“冷ややか”になってしまった。
 アメリカのニクソン前大統領がベトナム北爆を再開したことに対し、オーストラリアのウイットラム首相が抗議の手紙(書簡)を送ったあと、その内容を一方的に公表したことがアメリカを強く刺激したからだ。
 さらに、これと相前後して、3人の左派の有力閣僚が、「極悪非道」「大量殺人」などと、きわめて“どぎつい”表現で、次々とアメリカの行為を非難したのだ・・・。