対日本観(17)

 

 オーストラリアでは、さまざまな日本製品がはんらんし、驚くほど旧式な日本車が幅を利かせている。
 逆に、日本は、鉄鉱石を始め、原料炭や牛肉、羊毛、砂糖など、必要とする量の半分近くをオーストラリアから輸入している。
 だから、両国の経済的な結びつきが緊密なのは確かだが、どうも「経済的な関係が深いだけ」のような気がする。
 オーストラリアは、日本にとって、まだまだ「遠い国」なのだ。
 大陸横断列車で、ナラボー平原を突っ切ったことがある。
 「ナラボー」とは、ラテン語で「木が一本もない」と言う意味だ・・・。