ある講演から(22)

 

「他人の子どもが何をしようと関係ない。うっかり注意して、親に恨まれたり面倒に巻き込まれたりしたら大変だ」。
 その通りかもしれません。あるいは、高学年の子どもだと、反発されて「危害を加えられる」心配もあります。
 でも、よく考えてみれば、これは「恐ろしいこと」でもあります。
 オーストラリアでは、「社会全体で子どもをしつける」と言いましたが、逆に、子どもが成人してしまうと、例え両親でも、めったに口を出さなくなります。
「成人すると、子ども自身が自分の行動のすべてに責任を持たなければならない」、言い換えれば、「大人として認められる」ということなのでしょう。
 オーストラリアに滞在中、これを象徴するような「出来事」に出合いました。