ある講演から(35)

 

 オーストラリアでは、車がないと生活が成り立たない。言ってみれば、車は足代わりに使うもので、ピカピカに磨きあげて「床の間に飾るもの」ではありません。
 車に対する考え方や使い方が、日本とは根本的に違います。
 話は変わりますが、日本のマンション(アパート)では、廊下や階段の照明は一晩じゅうついているのが普通です。
 これには、防犯の意味があると思いますが、オーストラリアでは、必要なときしか明かりはつきません。
 具体的に申しますと、私の住んでいたフラットでは、階段のスイッチは「押し込み式」になっていて、ボタンを押すと「パッと」明かりがつきますが、10分ほど経つと押し込んだボタンが元に戻り、電気が切れる仕組みになっていました。