「オーストラリアを知らせる勝手連」(7)
ラッシュ・アワーを避けるために、「朝早く家を出て、夜遅く家に帰る」という変則的な日々が続いた。
人が大勢集まるところに行くと、目には見えない”人圧?(プレッシャー)”を感じて、人通りの少ない道を選んでは、コソコソと歩く毎日だった。
何よりも惨めだったのは、「住宅の狭さ」だった。
20畳以上もある応接間で、5番アイアンが楽に振り回すことのできるオーストラリアの広い部屋に慣れた身には、あまりにも狭すぎた(と言っても、日本では、「標準の住宅」だったのだが・・・)。
ちょっと家の中を歩けば、あちこちに体をぶつけて、アザの消える暇がなかった。