「オーストラリアを知らせる勝手連」(32)

 

 C・W・ニコル氏の記事を続ける。
「その写真の印象は、堪え難いものだった。日本人というのは、何という残忍で野蛮な民族だろう!
 何よりも怪しからぬのは、青年を殺す前に、土の上にひざまずかせたことだ。
 人は、神の御前以外にひざまずくものではない、そう私は教えられてきた・・・。」
 私は、「このままでは、日豪の友好関係を損ねるために映画作りに手を貸すことになってしまう」と、焦った。
 これはまた、オーストラリアの親しい友人たちを裏切ることにもなる・・・。