「山本康久氏の証言」から(11)

 

「まず、わたしたちの母艦(母潜)に背負われた(搭載された)特殊潜航艇が、真珠湾沖20マイルの地点で発進し、開戦前夜、『湾内』に入る。
 湾内には、奥のブイから、敵の戦艦が2隻ずつ繋留している。
 特殊潜航艇は、湾内に侵入する順に従い、奥から、これらの敵戦艦の500メートルぐらい脇に照準を合わせ、潜航したままで待機する。
 そして、翌朝未明の機動艦隊の空襲に呼応して、引き金を引く」
 作戦は、こういう想定で立てられたという。
 これなら、「絶対に確実」だ。
 従って、攻撃に参加する潜水艦が、「5隻と4隻とでは、相手に与えるダメージが大幅に異なってくる」というのだ・・・。