「山本康久氏の証言」から(65)


 同時に、「誇りと風格」を備えるよう養成された。
 これに対し、陸士の場合は、ほぼ半年ごとに、上等兵ぐらいから、だんだん位? が上がっていく。
 つまり、陸軍では、一つずつ覚えて、「それに応じて、上位に行く」という、いわゆる「ドイツ流」を採用? していた。
 同様に、潜水艦に関してはドイツの技術? が進んでいたので、ドイツから学ぶことが多く、「ドイツ流」になった経緯がある。
 だから、わたしたちは、兵学校や高雄(注:日本海重巡洋艦)までは、「英国流」で育ったが、潜水艦に乗るようになってからは、「ドイツ流の教育」が加わった。
 具体的に申し上げると、下士官や兵に、「これはダメだ」と文句を言うだけでなく、そういう際には、自ら率先して「やってみせること」が求められたのだ・・・。