「山本康久氏の証言」から(67)
五、命令が無くとも、上官の意図に合すること
演習のときには、敵は「想定通り」出撃してくる。
だが、実戦となると、そうはいかない。
出撃してから2カ月も作戦行動を続けていると、当然、「敵情」は大きく変化する。
そのとき、「ここに司令官がいれば、いかなる命令を下すであろうか」と考えて、作戦行動を実施し、「結果」は「司令官の意図」と合致したものでなければならない。
大変困難だが、これができなければ、指揮官(艦長)は務まらない。
これが立派にできて初めて、長官が大艦隊を指揮し、戦争に踏み切ることが可能になるのだ・・・。