● 作家の描いた「特殊潜航艇」(33)
「私は中佐の行為に謝意を表して艇をおりた。
その日の夕方、六時ごろ、ラッズ水平長からホテル・キャンベラ・オリエンタルの私の部屋に電話があった。
ひどく太い声で、オーストラリア訛が強かった。
ラッズ水平長は、仲間二人をつれて私の部屋にやって来た。
『おれたちは、巡洋艦キャンベラ号の砲台員だ。
わかるか、あのキャンベラの乗組員だったんだぞ』
ラッズ君は、誇らしげにそう告げると、キャンベラ号のペンダントを出して見せた。」
「私は中佐の行為に謝意を表して艇をおりた。
その日の夕方、六時ごろ、ラッズ水平長からホテル・キャンベラ・オリエンタルの私の部屋に電話があった。
ひどく太い声で、オーストラリア訛が強かった。
ラッズ水平長は、仲間二人をつれて私の部屋にやって来た。
『おれたちは、巡洋艦キャンベラ号の砲台員だ。
わかるか、あのキャンベラの乗組員だったんだぞ』
ラッズ君は、誇らしげにそう告げると、キャンベラ号のペンダントを出して見せた。」