● 作家の描いた「特殊潜航艇」(44)
「子供が切断面を指さしながら、何事かを尋ねていた。
あの攻撃から三十一年たった今日、あのような果敢な攻撃があった事を聞かされたオーストラリアの子供たちは、何を考えるのであろう。
私はなおも、艇の全体を凝視し続けた。
ジグザグの切断面を持つ中馬艇には司令塔がついていた。
司令塔の真下に中馬大尉がおり、そのすぐ前で大森兵曹が機械を操作していたのである。
自爆装置の起動で、二人の体は、艇内を転々としたことであろう。」
「子供が切断面を指さしながら、何事かを尋ねていた。
あの攻撃から三十一年たった今日、あのような果敢な攻撃があった事を聞かされたオーストラリアの子供たちは、何を考えるのであろう。
私はなおも、艇の全体を凝視し続けた。
ジグザグの切断面を持つ中馬艇には司令塔がついていた。
司令塔の真下に中馬大尉がおり、そのすぐ前で大森兵曹が機械を操作していたのである。
自爆装置の起動で、二人の体は、艇内を転々としたことであろう。」