●「続・知らざる日豪関係」(50)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「捕虜番号PWJA 110、001のかれが第一号であるから、その前には少なくともオーストラリア本土で捕虜となった者は誰もいない。
 これに続く『110、002』から『110、006』までの五名は、頭のアルファベットが『PWJM』の軍属で、いずれも『ミョウケン - マル(丸)』の機関士や船室係である。
 かれらは小集団をなしていたらしく、五人とも南忠男の逮捕から六日後の三月二日に、同じくダーウィンで逮捕されていた。
 続く『110、007』は、それよりずっと遅く、半年後の一九四二年八月二十七日にニューギニアで逮捕された、『AIR FORCE RABAUL - BUTAI(ラバウル航空隊)』の下士官である。」