●「続・知らざる日豪関係」(57)
〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜
「一番揃っているのはキャンベラの公文書保管室のはずだから、まずそっちへ行って調べてみて下さい。
その間にこの資料室にあるものを、私が捜しておきましょう』
と積極的に協力してくれた。
公文書保管室というのはオーストラリアの場合、各州ごとに独立しており、それぞれが別個の性格を持っているらしい。
たとえば『日本軍』に関する資料でも、戦闘や戦争行為そのものに関しては首都キャンベラの保管室に、そして捕虜などに関するものはニュー・サウス・ウェールズ州の収容所のものも、サウス・オーストラリア州の収容所のものも、すべてヴィクトリア州のメルボルンの保管室に、という具合である。」