●「続・知らざる日豪関係」(86)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「軍隊内における南の所属、階級が、英語呼称ではなく日本語呼称のローマ字表記で記入されており、その下に該当する英語呼称の階級が、カッコ書きで付け加えられている。
 ランキングシステムの違う帝国海軍の階級呼称を、そのままオーストラリア式に表現することはできないので、混乱を避けるためになされた、軍情報部の配慮であろう。
『SOTYO(SERGEANT)、KOKU - TAI(AIR FORCE)、KOGEKI - TAI(FIGHTER SQUADRON)、AOKI - TAI(WING)』
 すなわち曹長、航空隊、青木隊、である。
 最後にやはり、漢字とローマ字による、南忠男本人の署名が添えられていた。」