●「続・知らざる日豪関係」(87)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「南忠男が、メルヴィル島の『ZEKE』のパイロットだったことは、ほとんど確実のようだ。
 しかしかれはどのようにして捕虜になったのだろう。
 墜落した飛行機から、どうやって助かったのだろうか。
 ヤスムラやアンザイの話、それに『カウラ出撃』の内容から判断すると、南は骨折をともなうような大怪我はしていなかったようだ。
 戦闘機が被弾撃墜された場合、そこから助かり、かつ大怪我をしないというのは、パラシュートによる脱出か、または相当滑らかな不時着しかないはずである。」