●「続・知らざる日豪関係」(116)
〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜
「ジョン・ハスレット氏も、そうした貴重なアドヴァイスをしてくれた人の一人だった。
研究会員の一人であり、零戦研究家であるかれは、四機の零戦を調べた経験を持ち、とくにこの南機に関しては、エンジンについても詳しい知識を持っていた。
ハスレット氏の説明によると、南機の墜落の原因は、エンジン部の『高射砲弾被弾』ということだった。
カウリング下部のプロペラに近いところから、カウリング上部の操縦席寄りにかけて、完全に貫通されており、その入弾口、つまりカウリング下部の穴は、二分の一インチほどだったという。
エンジンといえば飛行機の心臓部である。」