●「続・知らざる日豪関係」(173)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「『いまだ手にナイフを握り横たわっている、非常に多くの日本人の遺体が発見された。
 ナイフにより胸部を突き刺した状態のもの、喉頭ををかき切ったもの、心臓または内蔵を刺したものなども発見された』
 そうした中の遺体の一つが、南忠男だった。
『前キャンプ・リーダーである南は、午前中にブロードウェイ内で死体となって発見された。
 南の死体は日本人将校コンパウンドの入り口から、約八〇ヤード(注:80ヤード = 73.15200 メートル)の側溝の中に横たわっていた。
 南の後頭部はかき切られてあった』」