〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜
「十八年一月初旬に捕虜となった、塚本兼松氏の証言。
『いろいろな人がいましたが、そのキャンプリーダー格の人で強烈な印象として今に残っているのは南兵曹ですね。
パイロットだったそうですが、顔に傷がありました。
飛行機がやられた時負傷したらしいのですが、詳しいことは知りません。
九州の人だという人もいました。
おそらく偽名だったでしょうから言ってみれば幻の人です。
英語が達者で、よく豪洲の将校にくってかかっている姿を見たものです』」