●「続・知らざる日豪関係」(198)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「まずBコンパウンドで決起し、それが将校を解放し、合流する予定になっていたのではないかと思っていた。
 だが『偽名戦士の墓』にある及川少尉の報告を読んでからもう一度この情報部の評価を読み、ちょっと考えを変えてみた。
 つまり計画は南がつくったのではなく、将校らによってつくられ、それがBコンパウンドに伝えられたのではないのか。
 計画を伝えられ、Bコンパウンド内で兵、下士官を指揮したのが南だったのではないだろうか。
 多分その時点では、決行の具体的な日時は決められていなかったのだろう。」