〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜
「第二十二守備大隊の生活はいつも同じでね、退屈でしたよ。
平均年齢五十歳くらいかな、年配の隊員ばかりでした。私が最年少です。
あのとき私はまだプライベイトでしたが、その後軍曹になったのです。
千人以上の日本兵がいましたが、その捕虜集団の中で、南はずっと長い間キャンプ・リーダーをしていました。
いつもかれが中心でしたよ。
最初に私が南を見たのは、カウラに着任した日です。
Bコンパウンドへ入って行くと,日本人捕虜たちがコンパウンド内の広場に集まって、なにか話し合いをやっているときでした。」