●「続・知らざる日豪関係」(229)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「南の話を聞き終えて帰るとき、ネグレヴィッチ氏は、『この人に会ってみなさい』と、かれの友人である弁護士のボーマン氏を紹介してくれた。
 ボーマン氏とは、カウラ収容所に配属されていた第二十二守備大隊の情報班を担当していた、ランク・ボーマン准尉のことである。
 かれもまた公文書に出ている、情報部では重要な役割を果たした人物の一人だった。
 一人見つかるとあとは早い。  
 イモヅル式といっては失礼だが、かれらの横の関係をたよりに、その後私はかなり多くのカウラ収容所関係者に会うことができた。」