●「続・知らざる日豪関係」(259)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「これまで、『知られざる日豪関係』というテーマで、中野不二男さんの書かれた『カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか』を紹介してきた。
『これで、もう十分ではないか』と思う一方で、『南忠男を追い続ける中野さんの執念、いや素晴らしい取材姿勢』に感動し、南忠男に関する中野さんの力作を、断片的にだが、もう少しお伝えしたい。
 正直に申し上げると、わたし自身が『南忠男なる人物に興味を持った? 魅力を感じた?』せいかもしれない。
 前回、『偽名で出会い、偽名で呼び合い、偽名で死んでいった者たちなのだから』と紹介したが、実はこのあと、中野さんの『南忠男は、いったい何者だったのか』、『南忠男の本名探し』が始まる。
 そして、そこにたどりつくまでには、頭の下がるような『すさまじい』としか表現しようのない『過酷な取材』が続く。」