●「続・知られざる日豪関係」(329)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「ファニー・ベイ、オーヴァル、マクミランズ、バーリマー、エリオット・ポイント、オイル・タンクなど、高射砲、機関銃が設置されていた地域を、地図に照らし合わせながら捜してゆくと、東飛行場よりも東にあるのは、パーリマーただ一つで、あとは全部西、または南西部だった。
 また、パーリマーの高射砲設置点が、東飛行場の東二キロメートルほどの地点であるのに対し、他の設置点はいずれも東飛行場から一〇キロ程度は離れている。
 さらに、このパーリマーの高射砲隊からは、『撃墜確実一機』も報告されている。
 報告書に述べられている高射砲弾炸裂の照準も、『高度三千メートルから四千五百メートルとその前後』となっており、豊島機が被弾した高度より若干低いが、非常に近いものである。」