●「続・知られざる日豪関係」(334)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


零戦のエンジンは直径が一メートルもありますからねえ。
 そんなことはあり得ません。
 おそらくは左右いずれかに少しはそれて、前後列各七気筒あるうちの、二、三を貫通していたんでしょうね。
 この状態ならば、まだ多少の距離は飛べますから。
 滑空に関してですが、零戦の巡航速度は一八〇ノットあります。
 滑空の場合は、失速しない程度の気速が必要になりますね。
 最低七八ノットくらいは必要なんですが、遅いと逆に降下率が高くなるので、パイロットはどうしても一四〇ノットから一五〇ノットくらいに維持しようとするでしょうね』」