●「続・知られざる日豪関係」(336)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「ここまでヒントが集まったところで、私は、もう一度残された部分『豊島機の被弾から、意図的な不時着まで』を組み立ててみた。
 まず、新田春雄三飛曹が、豊島機の燃料タンクから燃料が漏洩しているのを見つけたのが八時二十分頃。
 したがって被弾はそれよりも前、ほんの数分前だっただろう。 
 二、三機長しか離れていない位置だから、新田三飛曹はこの燃料漏洩にはすぐに気づいたはずである。
 それに目で見てわかるほどの漏洩だから、このタンクの被弾口は相当大きかったと思われる。」