●「続・知られざる日豪関係」(346)

 〜中野不二男さんの「カウラの突撃ラッパ 零戦パイロットは なぜ死んだか」より〜


「『たしかにそういう話はありました。 
 しかしあのあと私たちは蒼龍の士官室へ帰り、やはりいざというときはいさぎよくやろう、と話し合ったんです。
”申し合わせ”ですね。
 そうした申し合わせが、われわれの中にはありました。
 他艦ではどのような申し合わせがあったのかは、わかりませんが』
 単冠湾の『赤城』甲板から解散した、各艦飛行機隊の士官たちの間には、こうした”申し合わせ”なるものがあったというのである。」